前回は、バンニング業の現場のリアルについてお話しました。
今回は視点を少し変えて、
**「荷主さま・物流担当者さまの立場から見た、バンニング業との上手な付き合い方」**をテーマにお届けします📦✨
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海外向けの出荷が増えてきた会社さま
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これからコンテナ輸送にチャレンジしたいメーカーさま
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荷崩れ・破損・クレームで悩んでいる物流担当の方
そんな皆さまに、
現場で培った“ちょっとしたコツ”をお伝えできればと思います😊
目次
1. 「とりあえずギュウギュウに詰める」は一番コスパが悪い!?💸
輸出コストの中でも、コンテナ一本あたりの海上運賃は決して安くありません。
だからこそ、こんな発想になりがちです👇
「せっかく一本のコンテナを借りるなら、
できるだけパンパンに詰めて単価を下げたい!」
気持ちはとても分かります…!😅
しかし、“ギュウギュウに詰めれば詰めるほど得”とは限りません。
なぜなら、
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荷崩れによる破損
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中身の変形・箱つぶれ
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積みすぎによる作業ミスや事故リスク
といった“見えないコスト”が増えてしまうからです⚠️
📌 ありがちな失敗ケース
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荷物を高さギリギリまで積み上げて、コンテナ天井と干渉
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パレットを詰め込みすぎて、フォークリフトが中に入るスペースが足りず、手作業が増えて作業時間アップ⏱️
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無理な積み方で、降ろす側(輸入先の現地倉庫)が苦労してクレーム😢
「積載効率」と「トータルコスト」は別物だということを、まず意識していただけるとよいかなと思います。
2. バンニング業者に“伝えてほしい情報”🗣️
バンニングの品質は、
「どれだけ事前情報を共有してもらえるか」で大きく変わります。
私たちが荷主さまにぜひ教えていただきたい情報は、例えばこんな内容です👇
✅ 荷物そのものの情報
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何が入っているのか(割れ物・液体・精密機器など)
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梱包の強度(何段まで積める設計か、箱の耐荷重)
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荷物の重心(下が重いのか、バランスはどうか)
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水濡れ・湿気への弱さ
✅ 輸送条件の情報
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船会社・航路・航海日数
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積み替え(トランシップ)の有無
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冷蔵・冷凍が必要かどうか
✅ 荷受け側の事情
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荷おろし側でフォークリフトが使えるか
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手降ろしなのか、パレットごと降ろせるのか
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倉庫の天井高さ・設備(ドックレベラーなど)
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作業可能な時間帯
こうした情報を共有していただけると、
バンニング側としても👇
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「あえてスペースを残した方がいいコンテナ」
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「できるだけ段差を減らした方が良い積み方」
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「荷受け側での手間を減らすレイアウト」
などを意識して設計できるようになります✨
3. “いいバンニング”はクレームを減らし、信頼を増やす📈
海外との取引では、距離も言葉も離れています。
だからこそ、一度のトラブルが信用に大きなキズを残すことも珍しくありません。
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ダンボールがつぶれていた
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箱の角が破れて中身が見えてしまっていた
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パレットが破損して荷物が崩れていた
こうしたトラブルが続くと、
「梱包が弱いのでは?」
「サプライヤーの品質管理が甘いのでは?」
という印象を持たれてしまいがちです😢
しかし、実際には
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梱包は問題なかった
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積み方・固定の仕方に課題があった
というケースも少なくありません。
“いいバンニング”は、「梱包品質」を最大限に活かしてくれる存在です💪
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箱の強度を理解したうえでの段積み
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必要な箇所へのだけラッシング・バンド掛け
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無理な積載を避けて、“安全なギリギリライン”を攻める
こうした積み方ができると、
トラブルは着実に減り、結果的に
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海外のお客様からの「安心感」
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自社ブランド・製品への「信頼感」
も積み上がっていきます📊✨
4. 荷主側でできる「バンニング前のひと工夫」🧠
バンニングの品質を上げるために、
荷主さま側でできる工夫もたくさんあります。
① 梱包設計の段階で「コンテナ輸送」を意識する📦
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輸出専用の強めのダンボールを採用する
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角当て・滑り止めシートを標準化する
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“この箱は何段まで積める”という基準を社内で共有
② ラベル表示を分かりやすくする🏷️
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上下の向きを矢印で明示(天地無用)
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重量表示を大きく記載(目安でOKでもあると助かる)
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「横積み禁止」「積み重ね禁止」などの注意書き
③ 積載パターンの情報を共有する🧩
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1パレットあたりの箱数・並べ方
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同じ品番をまとめるのか、混載するのか
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ロット管理の方法(先入れ先出しなど)
これらがしっかりしている会社さまは、
やはりバンニング作業もスムーズで、トラブルも少ない傾向があります😊
5. バンニング業と一緒に作る「最適コンテナプラン」📐
最近、私たちのようなバンニング業者に
**「積み付けプランの相談」**をされる荷主さまも増えてきました。
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CADのようなソフトで簡易レイアウトを作る
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パレット寸法・箱寸法から積載パターンをシミュレーションする
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実際のコンテナで“試し積み”をして写真付きマニュアルを作る
こうして一度“理想の積み方”が決まると、
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現場が変わっても再現性が高い
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新人作業員にも教えやすい
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荷主・物流会社・バンニング業者の共通言語になる
というメリットがあります✨
「コンテナ一本の積み方設計」=小さなプロジェクトとして、
一緒に取り組むイメージですね🤝
6. バンニング業界のこれからと、人材のやりがい💼
少し視点を変えて、
バンニング業そのものの未来や、働く人のやりがいについても触れてみます。
🌏 国際物流に欠かせない“縁の下の力持ち”
世界中のモノがコンテナで動いている今、
バンニング業は、
「日本から世界へモノが飛び立つ最後の砦」
とも言えます。
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MADE IN JAPANの品質を守る
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荷主の信用を守る
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海の上での安全を守る
そんな、大事な役割を担っています💪
👷♂️ やりがい:目に見える成果と、技術の蓄積
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コンテナ一本をきれいに詰め終わった瞬間の達成感✨
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「前回より早く・きれいに・安全に詰められた」という自分の成長
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荷主さまからの「前回のコンテナ、クレームゼロでした!」という声
決して派手な仕事ではありませんが、
積み上げた技術と工夫が、そのまま結果に表れる仕事です。
7. まとめ:バンニングを“ただの積み込み”から“戦略の一部”へ🚀
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コンテナのバンニングは、「詰めればいい」から「設計して積む」時代へ。
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荷主さまが情報共有をしてくださるほど、
バンニング側も「安全・効率・コスト」を高いレベルで両立できます。 -
良いバンニングは、
クレーム減少・信頼向上・総コスト削減という“見えない利益”を生み出します📈
私たちは、
「コンテナ一本を、どう戦略的に使うか?」
という視点で、
荷主さま・物流会社さまと一緒に考えながら、
毎日のバンニング現場に向き合っています😊
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海外出荷のコンテナ積みでお困りのこと
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荷崩れ・破損の改善相談
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新しい製品の輸出に向けた積み付けプランづくり
など、どんな小さなことでも大歓迎です✨
一本のコンテナから、物流のストレスを少しでも減らせるように。
今日もフォークリフトのキーを回しながら、
次の一本のコンテナにベストな答えを探し続けています📦🚛🌈


